freee株式会社 パートナー事業本部~Professionals for Owners オーナーを支えるプロフェッショナルたち~
誰もが創造的な活動ができる社会をめざし、
テクノロジーの力で世の中を変える
クラウド会計ソフトやクラウド給与計算ソフトでシェア率No.1を誇るfreee。
創業5年で資本金96億円、社員350名(2017年7月現在)にまで急成長した注目の新興企業です。
これまでは個人事業主や中小企業を対象にしたビジネスが中心でしたが、
最近は税理士・会計士事務所をターゲットにしたパートナー事業にも力を入れています。
会社の設立経緯から最新の動向まで、freee株式会社パートナー事業本部専務執行役員 CPO(Chief Partner Officer) の武地健太さんに伺いました。
聞き手:芦田 敏之(税理士法人ネイチャー国際資産税 代表)
創業6年目にして高い業界シェア率を誇る新進気鋭の御社ですが、まずは設立経緯をお聞かせください。
ルーツに遡ってお話ししますと、創業者で代表取締役の佐々木大輔の実家は、理容院を営んでいました。
彼が高校生の頃に、彼の父が当時一世を風靡したWindows95を搭載したパソコンを購入。
仕事のための会計ソフトをインストールし、彼も少し触っていたそうです。
大学を卒業して2社目の会社でベンチャーのCFOを務めていた佐々木は、隣の席の経理の女性が1日中会計ソフトにデータを打ち込んでいるのを見て、疑問を感じたのです。
そこで会計ソフトを見てみると、彼が高校時代に触れたものとほとんど変わっておらず、衝撃を受けました。
そして、非効率の原因は彼女ではなく会計ソフトにあると考えたのです。
形式的で非効率なことが嫌いな佐々木は、「出入金のデータはどこかにあるはずだから、自動で入力できるはず」と考えるようになりました。
その後、佐々木はGoogleに参画。
日本やアジア・太平洋地域における中小企業向けのマーケティング統括などを担当するなかで、日本ではクラウドの利用者が少ないという状況に直面します。そして、前職での気づきから、経理とクラウドなどのテクノロジーをかけ合わせることで業務の生産性を上げることができるのではないかと考え、クラウド会計ソフトを提供するfreeeの立ち上げに至りました。
これが、2012年7月のことです。
では、御社ではどのようなミッションを掲げているのですか。
私たちのミッションは、「誰もが創造的な活動ができる社会」「スモールビジネスが強く、かっこよく活躍する社会」を実現すること。そのためにテクノロジーの力で世の中を変えようというのが、今まさに私たちがやっていることです。
個人事業主や中小企業といったスモールビジネスでも、経理や財務をはじめとした経営に必要な煩雑なことや難しいことはたくさんあります。
そして、大きな夢や目標があって起業や独立をしても、事務作業に追われて本当にやりたいことに集中できないという現実があります。
このジレンマを解消するために、私たちはビジネスモデルを根底から変えようとしているのです。
起業・独立する人を応援したい。何よりもその思いが、根源にあります。
「世の中を変える」と大きなことを言っていますが、当然、容易なことではありません。
弊社のサービスを試しに使ってもらうところまでは比較的スムーズにいくのですが、それを100%に近づけなくては、クライアントの経営に真のインパクトをもたらすことはできません。
世の中も変えることはできません。
一部ではなく全部を変えるには、人もお金も必要になります。そこをどう変えていくか、どう我々がクライアントに伴走してサポートしていくかが、今の課題になっています。