国境なき医師団〜Professionals for Owners オーナーを支えるプロフェッショナルたち〜

大切なのは、サステイナブルな支援。
できることをできる範囲で続けること

吉田さんをはじめとする事務局スタッフの皆さんは、どのような思いでこのお仕事をされているのでしょうか。

私は長年、外資系のプライベートセクターで働いていました。
しかし、歳を重ねるにつれて、自分が持っていて当たり前のもの、例えば、命、安全、食料といったものを持っていない人のために、何かをしたい。
生まれながらにしての不平等を解消することに、少しでも貢献したい。
そういう思いに駆られて、この仕事に就きました。
実際、私たちがやっているのは砂漠に水を撒いているようなものかもしれません。
ときには、あまりの無力さに打ちのめされそうになることもあります。
でも、わずかながらでもできていることもあります。
自分たちの支援によりつなぐことのできた命のことを思うとき、この組織で働くことに大きな誇りと喜びを感じます。
これは、スタッフ皆が同じように感じていることだと思います。

最後に、支援をご検討中の方にメッセージをお願いします。

くり返しになりますが、支援できることを可能なレベルで継続することが大事であり、無理に寄付をお願いしようとは思いません。
ただ、皆さんのように影響力をお持ちの方々にこそ、医療が不足しているという問題に関心を持っていただき、社会に伝え広めていただきたいと願って止みません。

私たちが当たり前のように送っている満たされた生活や境遇を、生まれながらにして得られない人が世界にはたくさんいるのだという事実に、思いを馳せていただけたら…。
日本で暮らす私たちの幸運を使って、できることがあると思うのです。