リサ・パートナーズ〜Professionals for Owners  オーナーを支えるプロフェッショナルたち〜

リサ・パートナーズ〜Professionals for Owners オーナーを支えるプロフェッショナルたち〜

金融

多様化する事業承継のニーズに
「譲渡」というアプローチで応える

事業承継については、どのような状況なのでしょうか。

国内の企業オーナーは年々高齢化する傾向にあり、2016年には59.3歳にまで平均年齢が高まっています。
また、60歳以上の経営者のうち、約8割が10年以内に事業承継を予定しているという統計データもあります。
こうした状況から、事業承継ニーズは今後ますます高まることが予想されます。

実際、弊社にも年間100件以上のお問い合わせをいただいており、ニーズの高まりを実感しています。
80代くらいの創業オーナーが子や孫に事業の承継や財産の贈与を希望されるケース、60代くらいのオーナーが経営権を残しつつ財産だけを先に贈与したいというケース、40〜50代の起業家タイプのオーナーが、自分が創った会社を売り、自身はまた別のビジネスをやりたいというケースなど、ニーズの多様性も同時に感じています。
そうしたなかで、従来は「贈与」が中心だった事業承継も、「譲渡」というアプローチも注目されつつあります。

贈与と譲渡の違いは何でしょうか。

贈与はオーナーから後継者に株式の贈与を行うものですが、無償であるため、オーナーの手元に資金が残らないというデメリットがあります。
一方、譲渡はオーナーから後継者に株式を有償で承継する方法です。
オーナーの手元に資金が残るため、老後の生活などに備えることができます。
ただし、贈与にせよ譲渡にせよ、株式が分散している場合は、一部のみを後継者が承継しても経営が不安定となる可能性があります。
そこで、譲渡を選択して他株主からの株の買い取りを含めて対応することで、経営の安定も図ることができます。

譲渡はどのようなスキームで行われるのでしょうか。

代表の写真まずは、株式取得目的会社を設立します。
その際には、金融機関からの融資(借入金)、事業承継ファンドからの出資(優先株など)、後継者がいる場合は後継者による出資(普通株)で資金を調達します。
そして、事業承継の対象となる会社の既存株式を100%取得します。
次に、事業承継の対象となる会社と株式取得目的会社を合併します。
その後、5年、10年の事業計画の中で金融機関からの借入金を返済し、ファンドの優先株などを償還すると、100%後継者の会社となります。
弊社はこうした一連のスキームを構築し、事業承継の完了までサポートいたします。

後継者がいない場合も大きな流れは同じです。
資金調達は金融機関からの融資(借入金)と事業承継ファンドからの出資(普通株など)のみになり、後継者が定まるまでは事業承継ファンドが新会社を運営・管理します。
その後、後継者が定まった場合には後継者へ、そうでない場合には会社の成長にとって最適な事業会社への譲渡を行います。