リサ・パートナーズ〜Professionals for Owners オーナーを支えるプロフェッショナルたち〜
創業以来、順風満帆に事業拡大。
しかし、あの事件を境に会社が一転…
企業・債権・不動産のビジネス領域において、
投融資からアドバイザリーまで横断的かつ広範囲に事業を展開するリサ・パートナーズ。
昨今は企業オーナーを対象にした事業承継サポートにも力を入れています。
しかし、ここまでの道のりは決して容易なものではありませんでした。
リーマンショックを乗り越えて大きく変わったという同社のビジネスについて、
ソリューション部シニア・ヴァイス・プレジデントの滝澤康之さんに伺いました。
聞き手:芦田 敏之(税理士法人ネイチャー国際資産税 代表)
まずは御社の沿革についてお聞かせください。
弊社は1998年に創業し、今年で19年目を迎えます。創業当時は金融危機に伴い不良債権処理のニーズが高まっていた時代でしたので、債権評価、いわゆるデューデリジエンス業務を中心に展開していました。
その後、貸付債権投資へ展開し、さらには債権と密接な不動産投資事業などにも事業を拡大。大阪の新歌舞伎座やDFSギャラリア沖縄などの大型不動産投資をはじめ、ホテルや旅館の再生ビジネスも行なっていました。
また、2003年頃からは地域金融機関との業務提携および地域企業再生ファンドの本格展開にも乗り出し、同年、東京証券取引所マザーズに上場。
さらに2005年には東京証券取引所第一部へと上場しました。
さらに、2007年には国内の未公開株に投資するプライベートエクイティファンド(PE)であるリサ・コーポレション・ソリューション・ファンド(RCSF)を組成して企業投資事業にも着手し、まさに時代の波に乗って順風満帆という状態でした。
そして、私が入社したのは、ちょうどその頃でした。
しかし、2008年のあのリーマンショックにより、会社の状態は一変したのです。
リーマンショックにより、どのような影響を受けたのでしょうか。
リーマンショック直前までは、国内の市場は活況でした。
当時中核事業となっていた不動産投資も盛んで買い手がたくさんいたので、値段はどんどん釣り上がるような状況でした。
当時の私たちのビジネスは、シンプルにいうと、「安く買って高く売る」というのが基本でしたが、それが一瞬にして暗転したのです。
私が当時担当していたある投資先でも、リーマンショックを境に買い手がさーっと引いていくのを実感しました。
そこで売却していれば一定の回収はできたのかもしれませんが、マーケットの回復期待からすぐに売却するという判断はできませんでした。
価格は下げ止まらず、特に不動産分野では、リーマンショック後に多くの物件が「半値8掛け」という相場まで落ち込みました。
活況時の価格の半額に0.8を掛けた額…ということですから、相当です。
その後わずか数年で再び現在のようなマーケットの活況が訪れるのですから、資産価値というのは時代の流れに翻弄されるものだということがよくわかります。