サイボウズ株式会社〜Professionals for Owners  オーナーを支えるプロフェッショナルたち~

サイボウズ株式会社〜Professionals for Owners オーナーを支えるプロフェッショナルたち~

経済・ビジネス

チームワークあふれる社会を創る。
多様な価値観を認め合い受け入れる社会を目指して

御社の企業理念、ビジョンをお聞かせください。

代表の写真サイボウズの理念は、「チームワークあふれる社会を創る」ということ。
社会にはいろいろな人がいますが、それぞれが個性を発揮して楽しく暮らせる社会にしたいんです。
私はよく石垣に例えるのですが、人はみんな形が違う石のようなものです。
うまく組み合わせれば強固な石垣が作れますが、形がおかしいからと無理に規定通りのブロック型にしてしまったら、積み上げやすくはなっても脆い壁しか作れません。
持っている個性をそのまま活かせる社会の方が、強くなるのです。

凸凹ある個人が補完し合い感謝し合いながら共に歩んでいく、そんな良いチームを増やしていけば、みんなが楽しく幸せになれます。
そして、それを世界中に広げていけば、70億人全員が楽しく幸せな状態が作れるはずなんです。
そういう社会を、世界を実現するために、まずは自分たちから始めようということで、サイボウズでは多様性を受け入れるチームづくりを何よりも重視しています。

私は育児休暇を取得し、夫婦別姓を認めるよう訴えてきましたが、それも同じ。
男性が育休を取ってもいいし、もちろん取らなくてもいい。
夫婦は同姓でも別姓でもいい。
働き方も多様でいい。
いろんな価値観を認めて受け入れる社会の方が幸福度が高いと思うのです。

では、社長個人としてのビジョンについてもお聞かせください。

代表の写真会社のビジョンと同じです。
同じというよりは、私自身の欲望をそのまま会社の理念にしただけなんです。
チームワークあふれる社会を創りたいというのは、言ってみれば私のエゴです。
このエゴに共感する人が集まってできたのがサイボウズです。
そもそも会社って、そういうものだと思うんです。
社長のビジョンに共感した人が社員になって、そういう人たちを応援したい人が株主になる。

多くの会社は企業理念やビジョンを掲げていますが、それって誰が望んでいることなのでしょうか。
理念が飾り物になってはいけないんです。
理念に心の底から共感して、自分の言葉にしてほしい。
壁に飾るんじゃなくて、自分で描いてほしいと思うんです。

最後に、これからの時代を支える若い人たちにメッセージをお願いします。

“会社”ではなく、そこで働く“人”を見てほしい、ということですね。
会社というのは法的な括り、器でしかなく、そこにいるのは人です。

就職や転職も、本当は“会社選び”ではなく“人選び”なんです。
誰と一緒に働きたいのか、誰のビジョンに共感できるのか、そこが何よりも重要だと私は思います。