ファンドを活用した事業承継

ファンドを活用した事業承継

金融

事業承継にはどのような手法があるのか?

事業承継のニーズが高まりつつある背景の中、
そもそも事業承継にはどのような方向性や手法があるのか、
判断のポイントはどこなのでしょうか。

3つの方向性から4パターンの手法に集約

事業承継の手法には、いくつかのパターンが存在します。
まず、事業承継のニーズが発生した際に、
①「事業継続の意思の有無」、②「後継者の有無」、③「事業承継時の対価(資金化ニーズ)の有無」、
という3つの観点から方向性が分類できます。
そして最終的には、「後継者への譲渡」、「後継者への贈与(相続)」、「外部資本によるM&A」、「廃業」という4つのパターンに集約されます。

(図4)事業承継の手法整理
図4
出所:㈱リサ・パートナーズにより作成

事業承継の実務現場においては、それぞれの会社における個別事情についてきちんと整理をしたうえで、適切な手法を選択する必要があると言えます。

とくに、後継者が存在する場合における「後継者への譲渡」と「後継者への贈与(相続)」の選択に際しては、判断ポイントをきちんと押さえたうえで意思決定してくことが肝要となります。
具体的には、「オーナーの資金化ニーズ」、「株主の状況」という2つの観点が判断のポイントとなり、オーナーが老後の将来資金などの資金ニーズを多少なりとも抱いているケースや株主が分散しているケースであれば、一般的には「後継者への譲渡」のほうが適していると考えられます。

(図5)「後継者への譲渡」と「後継者への贈与(相続)」の判断ポイント
図5
出所:㈱リサ・パートナーズにより作成