ファンドを活用した事業承継

ファンドを活用した事業承継

金融

日本にも事業承継ブームが到来!

昨今よく耳にするようになった「事業承継」というワード。
そもそも事業承継とは何かという基本知識から、
なぜ今、これだけ話題になっているのかという時代背景、
さらに具体的な手法や事例まで、事業承継について詳しくご説明していきます。
(執筆:株式会社リサ・パートナーズ)

数年内に、事業承継のニーズは一気に顕在化する

中小企業庁のデータによると、国内における中小企業の経営者の平均年齢は年々上昇傾向にあり、直近の数字では概ね65歳の水準に到達しています。

(図1)中小企業の経営者年齢の分布
図1
出所:中小企業庁「事業承継に関する現状と課題について

また、中小企業の経営者の引退年齢は、70歳前後であることが確認できます。

(図2)中小企業の経営者の平均引退年齢の推移
図2
出所:中小企業庁「事業承継に関する現状と課題について

一方で、年齢人口の多い団塊世代の経営者は、現在60歳台後半の年齢に差しかかっているという事実に鑑みると、こうした方々が数年内に引退し、何らかのかたちで事業承継がなされるであろうことが予想されます。
しかしながら、中小企業の経営者のうち一定割合は、来たる事業承継に向けての準備を十分に行えていない状況下にあることが窺えます。

(図3)経営者の年代別に見た、後継者選定状況
図3
出所:中小企業庁「中小企業白書2017年版」

そのため、事業承継が円滑に実施できるよう、国策としても事業承継に関わる税制整備やガイドラインの策定などが積極的に進められています。
事業承継という言葉が定着して久しいですが、日本においては事業承継ブームが到来する、まさに“夜明け”の時期にあると言えるでしょう。