WWF ジャパン(公益財団法人 世界自然保護基金ジャパン) 〜Professionals for Owners オーナーを支えるプロフェッショナルたち〜
国や企業から独立した
地球市民のファシリテーター的存在
自然保護を目的としたNGOや団体は他にも数多くありますが、WWFの特徴は何でしょうか。
最大の特徴は、「すべてがつながっている」という考えに基づき、動物の保護も貧困問題も含めて地球全体の問題を広く扱っていることです。
また、国や企業など特定の利益を代表していないのも特徴です。
WWFは、言ってみれば、地球に暮らすすべての生物の代表たる存在なのです。
例えば、パーム油の認証(自然を破壊しない手法で生産された製品に対する認証)制度の問題であれば、地元の生産者、輸出業者、輸入業者、海外の消費者…とどの立場も味方でも敵でもなく、みんなが納得いく解決策を見出していくファシリテーター的な存在として交渉・調整にあたります。
そして、設立から一貫して「対話型」の交渉手法を取ってきたことも、大きな特徴だと言えます。
自然保護団体の中には、強硬派のところもあります。
私たちは強硬的な手法を否定するつもりはまったくなく、むしろ場合によっては必要であると考えています。
今私たちが直面している地球環境問題は、人類始まって以来最大の問題ですから、そのアプローチにはさまざまな手法があって当然なのです。
一方で、WWFとしては対話型の交渉をずっと続けてきた、道を切り開いてきたという誇りと自信があります。
このアプローチによって、環境保全に関心の無かった人々や企業からも信頼を勝ち得、変革を促すことが出来てきたからです。
今後もこの道を歩み続けていきたいと考えています。
WWFはどのような組織になっているのでしょうか。
スイスのWWFインターナショナルを中心に60カ国以上に拠点があり、国や地域を超えて強固なネットワークを形成しています。
100を超える国や地域で、5,000人以上のスタッフが活動に従事しています。
WWFジャパンは、1971年、世界で16番目のWWFとして設立されました。
現在、職員は80人弱で、直接的に保護活動に携わる「自然保護室」、広報活動や企業法人また個人の皆さまにご寄付などの支援をお願いする「コミュニケーションズ&マーケティング室」、さらに団体組織の管理を担う「企画管理室」に大きく分かれ、連携しながら活動を行なっています。
WWFは、政府機関などからの公的な補助金に頼らず、個人や法人からの会費や寄付、募金を収入源としています。
こうした個人や法人の皆さまを「サポーター」と呼んでおり、世界では約500万人のサポーターがいます。
WWFジャパンについては、個人サポーターは約47,000人、法人サポーターは約600社いらっしゃり、年間約10億円(2016年度実績)の活動資金が集まっています。